理想の音・映像は遠く
先日、撮影協力をさせていただいているあやのさんのMVを公開しました。
撮影や編集も楽しくできたのでぜひ見ていただけましたら嬉しいです。
ライトなどの補助光を使わず窓からの自然光のみで撮影しているので、柔らかい自然な印象の映像になるように意識してみました。
あとは自然光と相性の良い、光を透過するガラス系の小物で構図をとっています。
奥のワイン瓶に挿した花の赤と、手前のグラスの赤が構図的に対象の位置で締まるようにとか。
本当は歌詞にひまわりが出てくるのでひまわりを置きたかったんですが、売ってなかったので、そこは少し残念でしたが、ありものを使って楽しくできたのでよかった。
さて、今回はこれまでとは少し毛色の違う部分があります。
まず映像面、これまではフルHDで撮影をし編集していたのですが、今回は4Kで撮影し編集しています。
同じフルHDに最終的に落としたとしても、フルHDで撮影するより4Kで撮影する方がかなり綺麗になるなという印象でした。
陰影や色味のダイナミックレンジもだいぶ4K撮影をした方が広いので、白飛びや黒つぶれも抑えられる印象。
僕はSonyのα6600というカメラで撮影しているんですが、これまでS-Log2というプロファイルで撮影していたものをS-log3というプロファイルに変更しました。
Log撮影については今度細かく書く(かもしれない)として、元の色味に近いカラーグレーディングにはこちらの方が有利かなーという風に感じます。
S-log2の場合はかなり原色より薄く撮って後で補正する形になるので、世界観を作り込むような演出をする時には良いのですが、今回はもっとラフな形を出したかったのでS-Log3を選択。
4KとS-Log3の相性はかなり直感的に良くて、色味編集は写真を扱うのに近い感覚でできます。
ひとつ失敗、というほどでも無いのですが、S-Log2だと感度を2段くらい明るめに撮らないと暗い部分が黒つぶれしてしまうため、S-Log3でも安全を見て同じような感度設定で撮ったのですが、S-Log3ではそこまでの感度は必要無いみたい。
このへんはもう少し実験をして追い込みたいポイント。
続いて音について。
音は今回初めてダイナミックマイクを使用してみました。
いつもはコンデンサマイクなんですが、ダイナミックマイクは...結構難しいなという印象。
ライブとかで使うならコンデンサより全然扱いやすいんですが、直接ライン録音すると、振動する空気が無いぶんイメージが掴みにくいですね。
コンデンサマイクだと空気感が収録されてくれるので、そのイメージを崩さないように補正をかけていくんですが、ダイナミックマイクだとかなりドライなので空気感の演出が非常に難しい。
今持ってるリバーブソフトがかなりしょぼいのもあります。
普通にかけるだけではどんなかけ方をしても不自然な響きになってしまうので、いくつか別の設定のリバーブやディレイを組み合わせてなんとか自然に聞こえるように補正しているのですが、ダイナミックマイクにそれをするとどうしても不自然さが残りますね。
本当はもっと暖かい感じを残したかったのです。アナログ感っていうのかな。
ちゃんとしたリバーブソフトが欲しい。
職業じゃ無くて趣味でやってる弱みがそこで、足りないものはありすぎるんだけど、改善にはお金がかかる、でも絶対に元が取れないから購入に躊躇してしまう。
撮影も月1も無いので、そのためにいくら使えるのか、というところですね。
もっと何回も撮影できて、という環境であれば使用頻度が上がるので間違いなく買ってると思う。そんな風にやりたいのだけれど。
もうひとつの失敗は、結構マイク収録に「吹かれ」が入ってしまって、それを気にならなくなるまで低音を抑えると、少しボーカルが軽くなってしまったこと。
マイクは口からの距離が離れすぎると低域が減ってしまうので、なるべく近づけてもらったのが原因。
マイクの風防の能力はかなりマイクごとに違うので、初めて使うマイクの場合もう少し実験してから使うべきだったなと。静かなレコーディングスタジオの環境では無い住宅街での撮影だったため、環境音にビビリすぎました。
後から編集したら環境音全然入ってなかった。さすがハンドマイクだなと思ったのですが、その利点をもっと生かしてアバウトに録れる設定にすればよかった。
こういうのも、ライブの現場できちんと音をアンプから出してモニターできると気付けるんだけど、今の環境だと後から気づく形になってしまうんですよね。
マイクはかなり自分の中で現状理想が見つかっていないポイントのひとつです。
本当はコンデンサマイクを口に近づけてレコーディングのように収録するのが一番良いのだけど、映像も一緒に撮る都合、大きなショックマウントと風防がついたマイクを立ててしまうと映像的に綺麗じゃなくなる、というのが大きいです。
サイズは今回のようなハンドマイクくらいがちょうど良い。
だけどもっと空気感は拾いたい。「吹かれ」も無くしたい。
環境音とか吹かれとかを無くすと編集の自由度が上がる。
マイクは良いの無いかなーってずっと探しています。
AstonというメーカーのSpiritという製品が、ショックマウントも風防も内蔵でマイクスタンドへ直接立てられるのでかなり良さそうだなと思っています。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/227202/
中田ヤスタカさんが色んな人に勧めまくっているらしく、動画界隈でにわかに使用率が上がっているメーカー。
youtubeで試聴したところ結構理想に近いマイクなんじゃ無いかと思っています。
これも撮影頻度が高く無いので、買うとしてももう少し先かな。
せめて月1くらい使うのであれば買う。
自分でDTMすれば?っていう事ではあるんですけど、あんまり自分自身に興味が無くて。
今でも十分じゃ無いの?趣味ならそこそこで良いんじゃ無いの?っていう考えもあると思うんですけど、そこそこで良いと思ってるならそもそもこんなに拘ってないというか、スマホで良いじゃん、と思うのです。
それじゃ自分の納得する表現にならないから拘る。
youtubeに動画投稿をしてる人たちやライブハウスは一杯ありますけど、そのどれも自分が理想とする映像や音ではないので、自分の表現としてそれを追い求めたいから色んな勉強をしてる。
多分理想をそのままやってるようなところがあるなら、自分ではやってないと思う。
今はまだ、理想の音や映像からは遠いんですね。
「これだ」って自分が納得できるものが作れるまでは続けると思います。
そこまでなんとか行きたいんです。
今は道半ば、2〜3割くらいのところです。
映像も録音も編集も、次はもっと向上できる。
一応僕が毎日youtubeで探している、素晴らしいなと思う演奏動画をいくつか紹介します。
Forever Young | Alphaville | funk cover ft. Madison Cunningham!
Madison Cunningham - "L.A. (Looking Alive)" - Warehouse Session
Madison Cunningham - Life's What You Make It (Talk Talk Cover)
Madison Cunningham - All At Once (Solo Version)
Madison Cunninghamのチームは本当に天才だと思う。
こんなに音楽的な映像や音を作れるって信じられない。機材は良いものを使ってるけどかなりシンプルで、それを技術と工夫で素晴らしいものにしてる。
映像も素晴らしいし、構図も素晴らしいし、音なんか、「コレだよ!」って感じ。
何個かずつでも分解してコピーして自分のものにしたい。
他には
Valerie by Amy Winehouse - funk version
Gravity | John Mayer | funk cover ft. Shoshana Bean
Hit the Road Jack - Ray Charles - FUNK cover feat. Loren Smith!!
Scary Pocketsのチームも素晴らしい。
シンプルな機材で工夫して面白くて美しい映像にしてる。
こういうシネマっぽい色味、白人黒人だとすごく映えますよね。ブルーっぽい感じ。
黄色人種だと顔色が悪く見えてしまうので注意が必要なんですが、ハマるとめっちゃかっこいい。
Raelee Nikole - Slow | Pickup Live Session
Pickup Musicのチームもシネマライクでかっこいい。
このへんに近い事をやろうとするとさすがに一人で行うのは無理なので、何人かで協力してやれたら面白いなーなんて思ったり。
それでも自分自身でもまだまだ面白い事はできると思うので、色々試しながら勉強していこうと思っています。
多分仕事じゃ無いとか、スタジオが無いとか、ライブハウスを持っていないとか、そういう色んな制限があるから工夫をして面白いものを作ろうっていうモチベーションが出てくる。
もし僕が元バイト先のRAGくらいお金や場所をかけられるとしたら、「そこそこ」でそれなりなものが作れてしまうのでそこまで勉強しないかも。
僕が面白くなれるとしたら、「え?それをそんな風に使うの?」みたいな工夫や努力の部分だと思う。
どこを目指してるの?
自分の納得するものを。
それはまだまだ遠くて、だから楽しい。
イラストとかアー写的なやつも面白いものが作れるようになっていきたいですね。
コレは後ろに貼ってある絵(CDジャケットになってるやつ)をミニマル的な4色にして前に持ってきて、本当はごちゃごちゃにしている色味やものをモノクロにして面白さを出そうとしてみた、というアプローチ。
なんとなくできるようなセンスは無いので、全部言語化して面白さを捕まえにいくのが僕のスタイルです。
もう関係ないという身軽さも必要
FacebookやTwitterで「友達」になってる人の半分くらい、正直どんな人だったのか思い出せない。
解除するのも気がひけるからそのままにしてるけど。
SNSで自分が投稿したものに何十何百とリアクションがあるのに全く何もこれといった感覚がないのも気付くとゾッとする。
数字が増えていくなー、という感じ。
「いいね」とか、貰えば貰うほど他人から何言われても何も感じなくなって行くような感覚がある。
中学高校時代の友人とはもうほぼ全く繋がりが無くて、それは自分の中ですごく身軽で、気持ちの良いポジティブさがある事に気づく。
仲良かった人とも名前を検索して繋がろうとは思わない。そっちの方が気持ちいいから。
大学以降に知り合った人とは、SNSで「繋がり」がずっと維持される分関係を全く断ちにくくて、どこか自分が縛られているような重さ(?)を感じてるような気がする。
その人が好きとか嫌いとかそんなんじゃなくて、その人の中に居る自分との整合性を取らなきゃいけない感じというか。
もっと全く違う自分の可能性もあるはずなのに、完全にそっちに行ききれない感じ。
高校から大学に行ったときには、ほぼ全く違う価値観のコミュニティに入った事によって、本当に全然違う自分が出てきたのに、今はそうなってない。
他人の中に居る自分に引っ張られてる(?)感覚がある。
友達なんてその時々だけ、その一瞬だけものすごく大切な存在であればそれでいいんじゃないか。
その後一生会わなくたって、時々思い出す、それくらいで健全なんじゃないかなって。
いつでも会えるなーってなると会わないし、SNS文字情報で会ったり知ってる気になって、その時を大切にしようとしないのはよくないよね。
自分がどういう人だったかなんかさっさと忘れてしまって、今どう居たいのかなとか、これからどうありたいのかなとか、そういう形で過ごしていきたい今日この頃。
好不調の波
なんか結構間が空いてしまった。
飽きたとかじゃなくて、普通に忙しかったり少し疲れていたり。お盆明け周辺から色々やってたから半分振れ戻しは覚悟してたけども。
そう、どちらかというとお盆明けくらいまでは結構好調だったんだけど、自分にとってはアベレージの能力以上のものが出てしまってるような状態で、大抵それの後には振れ戻しで悪い時が来るんですよね。
良すぎる時も僕にとってはあんまり良くない。
なるべく波を作らず一定にしたいけど、営業職なのでコントロール出来ない波が結構多い。
「お盆明けにお願いします」なんてものも多いので。
それでも、どこまでも落ちて行ってしまいそうな感覚は今のところない。
ずっと不安に感じていた事を外に出せたのも大きいと思う。正直に白状してしまって、それでも最悪なことにはならなかったから。
最悪なことにしないでおいてくれた、っていう表現が正しいかも。それからなんとなく安心感が持続してる。
それでもやっぱり疲れてくると不安定になったりはする。
本当は、「やばいな」って思う前に早めに小出しに色んな事を話せたり、外に出せたりできたらいいのになって思うのだけど、どこか怖いなって思ってしまうんですよね。
めんどくさいって思われないか、とか。
そういう存在というか、ある程度お互いの欠点だったり面倒くさい部分を許容して補完出来る関係の、パートナーみたいな人は見つけないといけないと思う。生きてくのに必要だから。
波の周期が違って、どっちかダメな時でもどっちかは大丈夫、みたいな形だと理想ですよね。
自分の性格上、身近にダメそうな人が居ると冷静になって立ち直っていくようなところがあるので、なんか上手いことはまるような人が居れば...。相手も必要としてくれたらいいけどね。
今のままだと数少ない相談できる人や大切な人達に迷惑ばっかりかけてしまうので、もう少し安定したい。
お盆明け週、とりあえず頑張った。
おつかれさまでした。
「ミッション」を持つ ~ AppleとGoogleの違い ~
こんにちは。
7日目です。ちょうど一週間ですね。
誰が読むねんという内容を書いてるんですが、アクセス数を見るとぼちぼち読んで頂いているみたいなのでもう少し続けようかなと思ってます。
誰も読まなくても良いやと思うと気が楽ですね。
さて、最近はずっとどうやったら自分の能力を引き出しやすい環境を作っていくのか、ということについてずっと考えています。
僕の場合は自分一人で考えていると大した考えは浮かんでこないので、誰かと会話をしながら、少しずつ雪だるまみたいに考えを膨らませたり整理したり、という風にするようにしています。
基本的には自分以外の他者と会話をしたいんですが、しょうもない事だったり、他の人に興味があんまり話題だったりすると、ブログの記事を書いてみて読み直す事で会話に近い効果が得られる...気がします。
仕事では殆どの業務を自分一人で処理せず、自分以外の誰かも巻き込んで、「誰かが同じことを知っている」という状態に常に置くようにしています。
上司だったら最高ですが、何か起こってしまった際のリスクヘッジ(自分だけのせいにさせない)や、自分では気づかないミスを防ぐ可能性を上げておくという効果がありますね。
とは言ってもまだまだ小さい事だと自分だけでやってしまったりするので、その辺はまだまだ意識を持っていないとだめですね。
さて、今日の本題は「AppleとGoogleの違いについて」から「ミッション」を持つという事についてぼちぼち話して行きます。
まずはこちらの動画を見て頂けますでしょうか。
知っているようで知らないAppleとGoogleの「野望」の違い
Gizmodoのリチャードさんはまじで賢いので永遠に見てられる。。
動画内でどんな事を言っているかというと、
AppleとGoogleはどちらもスマホ・OSを作っている企業であるが、方向性(やろうとしている事)にどんな違いがあるのか、という説明をしています。
Appleは”グッドプロダクト”という「ミッション」を掲げているので、自分たちの作る素晴らしいデバイスやサービスで世の中を満たす、イノベーションをするということを目的に組織運営をしています。
iPhoneやiPad、Macと言った製品群は、Appleにとって”グッドプロダクト”を具現化した最新の到達地点であるわけです。
Googleも同様にスマホやOS、ウェブサービスを展開していますが、Googleにとってのそれは単なる目的に近づいていくためのツールであり、優れたデバイスを生み出すそれ自体を目的にしているわけではありません。
Googleのミッションは「世界中のデータを収集・整理し、人々が利用可能な状態にすること」です。
例えば、僕がコンビニで何かを買った、アマゾンで何かを頼んだ、ライブの情報を良く調べている、電車に乗った、音楽を聴いた、などの情報を何から何まで集める。
ただ集めただけの情報それ1つ1つには意味を見出せなくても、大量に集めた情報をAIに分析させる事で、企業活動や福祉・国家運営などに役に立つ意味のある情報として使えるようにする。
それが検索エンジンから世界で最も重要な企業になったGoogleのやりたい事(多分これでも中間目標)です。
Gizmodoのリチャードさんは、Googleはサイバー空間の大地主になりたいんじゃないの?って言っています。
インターネット空間のどんな情報を使うにもGoogleのサービスを利用する、という状況になれば、Googleに全てのお金や情報が無尽蔵に集まってくるわけですね。多分国家よりも強い力を持つ時がやってくると思います。
今でも半分くらいそうなってますけども。。
そんな感じで、AppleとGoogleは今やっていることは似ていても、目指している方向や未来が全然違う企業です。
「ミッション」という言葉を初めて聞かれる方も多いと思いますが、とても重要な概念です。
例えばトヨタ自動車は、もうすでに”より良い車を作る”というようなミッションを掲げていません。
AIによる自動運転の登場で、近い将来、自動車は個人保有のものでなくなり、販売台数はこれ以上伸びていかないことを理解しているのです。
それでは何をミッションにしているかというと、クルマだけでなく、ものや人を運ぶネットワークそのものを創造していく企業へと変換しようとしています。車を売ることはそのためのツールとなったわけです。
考えていることはAppleよりGoogleの方に近いんですね。
僕の勤めているヤマトグループも、すでに宅急便をミッションには掲げていません。
輸送ネットワークや情報処理を革新させる企業に舵を切っています。
上手くいくかは知りませんが。。
Amazonも最初は本屋でしたがもう本屋では無く社会インフラを担う企業に、ソフトバンクも通信事業者から巨大投資ファンドへ、気づかないうちにどんどん別の企業体へ変化しています。
さて、あなたの勤めている企業の、あなたの「ミッション」はなんでしょうか?
あなたは社会に対して何をしますか?
自分には何ができるだろうか、何がしたいだろうか。
身近な人の、自分が大切にしたいと思う人の役に立つとか、そんなんでも良いと思うんですよね。
なんかそういう軸が欲しいのです。
しんどい時や苦しい時も迷わずに、このために今頑張ってるんだって思えるような自分の軸になるもの。
生きがい とかいうんでしょうか。
子供とかできると全然変わるんだろうけど、子供だけに自分の存在意義を全部背負わせたく無いよなという気持ちもあります
ただ、自分のことだけを考えて生きるには人生は長すぎるよなって。
そんなことを考えている今日この頃です。
それではー良い1日を。
カラーグレーディングとカラーコレクション 映像表現についてのTips
おはようございます。
6日目です。
どういう内容を書いたら面白いんだろうか、あまり読んでもらわなくても良いやと思いながら書いてるんですが、せっかくなら誰かの役に立ったり面白い方がいいですよね。
今日は動画や写真を撮る・編集する際の「色味」について書いてみようと思います。
お題は「カラーグレーディング」と「カラーコレクション」。
映像表現の奥義みたいなやつです。
一般的なワードではないと思うのですが、映像や写真を、機器が撮ったそのままではなく、自分の表現したい色味に変更することを「カラーグレーディング」とか「カラーコレクション」といいます。
よく混同されがちな2つなんですが、
「カラーコレクション」は、撮影機器が撮ったままの映像や写真の色味を、目で見た実物と合わせるように加工・編集することを指します。
よりリアルに、生っぽくするわけです。また、人は加工されすぎると綺麗な色味でもリアルを感じにくくなるので、食欲をかき立てたい食べ物に関する映像や、バラエティ番組などポップさ(身近な感覚)が必要な場合はこちらの表現を活用します。
「カラーグレーディング」は、目で見たリアルな色は一旦置いておいて、それよりも自分の見せたい色や表現を優先して色味を加工することを言います。スマホの色味フィルターとかはこっちに近いです。テレビよりも映画でよく使われる技法で、いわゆるシネマティックな、アーティスティックな色味を追い求めたりするのがこちらです。
映画でよく使われるのは俗にいう「オレンジ&ティール」とか言われるものですね。これは補色関係にあるオレンジと青緑(コガモ色らしい)の彩度を上げることで、色味のダイナミックレンジを拡張し、第一印象を綺麗に感じさせる意図で使われます。
また、よく「撮って出し」なんていう表現をしますが、全くそういうカラー調整をせず撮ったままを使うこともありますよね。
これはじゃあ「カラーグレーディング」や「カラーコレクション」を行っていないのかというと、そうではありません。
スマホやカメラ機器というのは、センサーが捉えた色味をそのまま出しているのではなく、各メーカーがより高画質に感じられるようにと色味の補正を自動でかかるようにしているのです。
見る人が見れば、「あ、この写真はiPhoneっぽい色だねとか、Canonの色だね」みたいなことがわかります。
よくCanonは人肌の色味が綺麗に出るとか、Sonyは青みが強くサイバー感が出るという風に言いますね。
メーカーが意図した色を乗せたまま色味の編集をすると、カラーパレットに何色もいきなり混ぜたようにギトギトした色味になってしまうので、あえてそう言った補正をかけないで出力する、「RAW」という撮影方法もあります。
一般的にRAWで撮ったものは、メーカーによるカラーコレクションが行われる前の、センサーが捉えたそのままの色味になりますから、若干薄い、パッとしない感じの色味になります。
イメージセンサーのシェアはソニーがトップなので、ほとんどのカメラで撮った場合はソニーのイメージセンサーの色で出てくることになり、RAWでの色味差はそこまで大きくないです。
SonyでもCanonでもNikonでも、RAWで撮影してカラーグレーディングやカラーコレクションを自分で行えば、同じような色味を作ることが可能です。技術は要りますけどね。スマホだとRAWが撮れない機種も多いので、表現の幅が狭くなります。
映像表現では、センサーが捉えたままのRAWという撮影方法をとると、とんでもない容量のファイルになってしまうため、「すごく薄い色で撮ってから後で色を乗せて補正する」という方法がとられます。
これを「Log撮影」という風に言います。
各社でどんな風に薄い色にするか、というアルゴリズムが異なるため、S-Log(SonyのLog)やC-Log(CanonのLog)というように全部違うものとして扱われ、表現したい色や元の色味に近づける「Lut」というファイルも、各メーカーから独自に調整され出されています。
複数のカメラ機材、特にメーカーの違うカメラ機材を用いてマルチカメラにしたり、それを繋ぐような表現をすると、かなり色味がアベコベになってしまうことがあるので注意が必要です。
また、「元の色味」なんてものはそもそも存在しないということも覚えておく必要があります。
カメラのセンサーで捉えられる色味のダイナミックレンジは、私たちの目で捉えられる色味のレンジよりもはるかに狭いのです。それを無理やり、明るい部分や暗い部分の情報を削ることで、PCやスマホで扱いやすいファイルのサイズにしています。
白飛びや黒つぶれ、もうその部分には情報が含まれていない、という状態ができるのはそのためです。
なので、映像や写真を綺麗に見せたい場合には、意図を持って色味を積極的に調整することが不可欠になってきます。
例えば、食欲を掻き立てるような食べ物の撮影をしているのに、アーティスティックなカラーグレーディングを施すと、映像としては綺麗でも、食欲は減退するでしょう。
身近な感覚を売りにしているバラエティ番組でも同様で、映画風のカラーにしてしまうと、多分笑えなくなってしまったりします。
ライブ映像などを作る場合、これはリアルな色味を出して生っぽさを味わってもらいたいのか、曲の世界観を後押しするためにアーティスティックな色味とするのかの判断をする必要があります。
ただ単に綺麗で高画質なだけでは、「綺麗だね」という感じになってしまって、それだけです。
これは結構センスの部分なので、一律にこのプリセットを当てればオッケー、というものではありません。
沢山映画や映像作品をそういう眼で観て観察をしたり、再現しようとしてみたりして感覚を磨いていくしかないと思います。
センスだけでなく、理論的な理解や経験も大事です。
こんな編集をするから、撮影段階では後で扱いやすいようにこんな風な設定で撮っておこう、という事前計算も必要になってきます。
一般的に写真のRAW撮影では暗めに撮ってあとから明るく、動画のLog撮影では明るめに撮って後から暗くします。それぞれ得意なダイナミックレンジや補正の考え方が違うので、理屈を理解した上で臨機応変に適用を考えることが必要なのです。
難しいですが、それができると、作者の意図が汲めたり、深みのある表現ができるようになると思います。
なんだか色々書いてきましたが、僕も今そう言ったことを勉強中です。
観た映画の綺麗なシーンの色味を、その辺で撮ったものとすり合わせをして再現してみたり、色んな角度から勉強しています。ほんのちょっと色味が変わるだけで全然違う印象になったりするんですよね。
専門的に勉強するとめちゃくちゃ難しくて永遠に勉強が終わらないような内容になるので、もし興味のある方はさわりだけ、1ヶ月くらいyoutubeや書籍で勉強してみると面白いのではないでしょうか。全然ものの見え方が変わって面白いですよ。
それでは良い1日を。
美味しいコーヒーとか嗅覚とか幸せの話
こんばんは。
5日目です。
僕はコーヒーが好きで朝晩と自分で淹れて飲むのが日課なのですが、美味しいコーヒーを淹れるには何よりも豆がすごく大事で、いつも同じショップで買っています。
はっきり言ってここのコーヒー豆は何を買ってもめちゃ美味しいのでぜひ買ってみてください。
僕の地元、高槻市にあるFifteen Coffee Roastersさん。
ショップはこちら。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/fifteencoffee/
(アフィリエイトのリンクとかにはなってないです。)
コーヒー豆は、銘柄も大事ですが、それよりも焙煎されてからの時間の方が大切です。
生豆は保存性がよく、結構ずっと置いておいても大丈夫らしいんですが、一度焙煎してしまうと本当に美味しく飲めるのはそこから2週間くらいです。粉に挽いてしまうと多分1週間くらい。
なので、電動の安いミルでも良いので、コーヒー豆は豆のまま購入し、その時に飲む分だけ挽くと一番美味しく飲むことができます。
保存するときはジップロックに入れて空気を抜き、冷凍庫に入れておくと1ヶ月くらいは風味を損なわずに保存できます。
僕はあんまり銘柄にこだわりはなく、美味しい状態の豆を美味しく淹れるとほぼなんでも美味しいと感じるので、毎回違う銘柄を買ってます。
「今回はこんな味か。んまい。」みたいな感じですね。
毎日朝夜と飲んでいるので、もしコロナに罹って味覚や嗅覚がおかしくなったら絶対に気づく自信がありますね。。
そんな実利的な楽しみ方したくないけどさ。
お酒があんまり飲めないので、コーヒーはその代わりのようなものかもしれません。
正直コーヒーとチョコレートとかエクレアとかの方がお酒よりも美味く感じるんだ。。
すぐ気持ち悪くなるので気持ちよく酔っ払ったりできないんですよね。
だいぶ人生損してるとは思う。大抵の女性より弱いし。
絶対お酒飲みながら話すよりもお互いの丁寧に淹れたコーヒー飲みながら話す方が有意義な会話になると思うんだ...
まぁそれでも美味しいコーヒーは人生を豊かにしてくれると思うのです。
話変わるんですが、匂いって結構不思議だなと思いませんか。
普段過ごしている時って、特段変な(良い悪いを別にして)匂いがしない時、嗅覚って無くなっても別に気づかないじゃないですか?
多分五感の中で一番無くなっても気付きにくい感覚だと思う。
視覚とか触覚とか聴覚とかって無くなったら多分秒で気付くじゃないですか?
味覚も食べ物食べて味がしなかったら一発だと思う。
だけど嗅覚って無くなっても下手するといつまで経っても気づかれない可能性すらあるくらい、匂いがあれば気づくけど、無かったら全然気づかないものだと思います。
今何かの匂いします?ずっと同じ空間にいたら自分の匂いもわからないですよね。
人間は変化を感じとる生き物なので、それまでと「変わった」ことは感じられても「ずっと同じ」ものは感じられなかったりする。
視覚とかも実はずっと止まっているものを眼球を全く動かさないでいると見えなくなるので、絶えず動かして見えるようにし続けているらしいですが。
なんの話だっけ。そうだ嗅覚。
嗅覚はそれの最たるものだよなと感じるわけです。
「幸せ」とか「不幸」とかも多分同じで、ずっと毎日変わらない日々(あり得ないけど)を送ってると、多分今が幸せなのか不幸なのかはわからない。
今や少し前に対して変化があるから、それが良い変化だったら「幸せ」に感じるし、悪い変化だったら「不幸」に感じたりするんじゃないかなって。
そういうのって、使わなければどんどん麻痺していく気がする。
だんだん人生が安定してくると、幸せだったり不幸だったりを感じるのが難しくなってくる。
そういう感覚を、なんとなく毎日思い出させてくれるのが、嗅覚に訴えかけてくれるコーヒーだったり紅茶だったり、美味しいご飯なんじゃないのかなーって思ったり、思わなかったりする今日このごろです。
毎回買う豆を変えているのは多分、常に変化を感じていたいからなんじゃないだろうか。多分。
推敲してないから語尾が敬語だったりそうじゃ無かったりしてますね。
まぁ良いか。
ちなみに、コーヒーといえば眠れなくなる印象が強いんですが、それはカフェインによるものなので、カフェインレスのコーヒーを飲んだり、香りを嗅いだりっていうのは逆にリラックス効果があって眠れるようになるらしいです。
美味しいコーヒー豆やコーヒー屋さんがあったら教えてください。
おやすみなさい☕️
iPadに追加して欲しい機能
こんにちは。
ラジオ風の日記4日目です。
例によって全く推敲せず思ったことや興味あること、日常をそのまま書いていきます。
今日は自分のフェイバリット端末であるiPadについて、ここだけは追加して欲しいなという機能をポツポツと書いていこうかなと思います。
①外部モニター接続時のデスクトップ動作に対応
これは結構大きいです。
え?今でもiPadをモニターに繋げたら映し出す事できるよ?って思う方もいると思うんですが、ここでいう「デスクトップ動作」は少し違うんですよね。
iPadでできるモニター出力は、いわゆる画面のミラーリング(iPadに映っている画面をそのままモニターに映す)のみです。
これがPCなどでは、きちんとモニター解像度に合わせ画面アスペクト比(縦横比)を調整してくれたり、ノートPCとモニターでデュアルディスプレイができたりします。
これが僕の求めるデスクトップ動作で、これができるできないでだいぶ生産性が変わるんですよね。
あと、ファイルの一時保管機能としてもPCのデスクトップは優れているため、そのような機能がiPadにも搭載されて欲しいです。
現状だとiPadやiPhoneのファイル管理はかなり貧弱で、アプリケーションごとの別個管理となります。デスクトップのような形で適当に一時保管できるような機能が備わってくると、だいぶPCの置き換えができると思います。
この辺は発売が予告されているAppleシリコン搭載のMacで実装される気がしますが、個人的にMacよりもiPadの方が機動的でサステナブルな使い方ができるので、iPadの方からも同じアプローチを取ってもらいたいなと思っています。
次期iOSで...無理ですかね?
②HDMI入力機能
これは本当に欲しい。
iPadにはせっかくUSB-Cの入出力があるのですが、ソフトウェア側でHDMIの入力をサポートしていないので、
・ケーブル1本でPCのモバイルサブディスプレイとしての使用(Macなら可能ですがビジネスは大抵Windowsなので。。)
・外部カメラを利用し高画質でのWeb会議や配信
・別のPCと画面共有をしてのピクチャーインピクチャー動作
などができません。
iPadはそこらのモバイルPCよりもかなりハイパワーな処理能力や、Simカードを挿しての機動的なモバイル通信ができる端末なので、Web配信の神ツールとなる可能性を秘めているのですが、HDMIの入力を備えていない事でかなり損をしている気がします。
③外部ストレージのデータを端末にコピーせずアプリケーションで編集する機能
これもねー。めっちゃ勿体ないんですよね。
現状、動画や写真・音楽編集ソフトで接続した外部ストレージのデータを編集しようとした場合、いちいち端末本体のストレージに一旦コピーする必要があります。iPad自体の処理速度は爆速なのですが、データコピーを往復でしなければならないので作業効率的に損をしています。
IPadは内部ストレージの容量の大きいものを買おうとするとだいぶ値段も跳ね上がるので、この辺が解消されてくれると最小スペックで買っても問題なくなるのになぁってずっと思ってます。そのへんもAppleの戦略なんでしょうか。。
④Apple TVでのチャプター機能
これは以前5年くらい前までは搭載されていた機能だったのですが。。
今のiPadは動画プレーヤーとしてもかなり優れています。音もいいし画面も綺麗。なのですが、Apple TVでチャプターの機能が殺されているため、長い動画になるといちいちシークバーで目的の場所を探さなくてはいけないという謎仕様になっています。ほんまに惜しすぎる。。
MacのApple TVだったらチャプター機能使えるんですけどね、なんでiPadやiPhoneで殺してるのか本当にわからないんですよね。
この辺はもしかすると動画プレーヤーとしてはAndroidの方が優れてるんじゃないかと思います。
Androidのタブレットはどんなにスペックがよくても、タブレット市場がiPad一強になっているため、良質なアプリケーションが少ないという欠点があります。ビジネス用途だと互換性のなさがだいぶ辛いですね。MicrosoftとGoogleが協業してそのへんを強化しようとしてるっぽいのでもうしばらく期待でしょうか。
などなど。
iPadに対する不満をつらつらと書いてきましたが、それでもiPadは現在存在するモバイルコンピューターの中で最も最先端に位置する素晴らしいデバイスです。
小型軽量でハイパワー、発熱も少なく、バッテリー持ちも最高、ペンシルを使ったアナログとデジタルの間を行ける操作性など、かなり良いところまで来ていると思います。
これがAppleシリコンが搭載されたMacの登場で、今後どのような立ち位置になるのか非常に興味があります。
最高の形としては、外出先ではiPadとして、屋内ではディスプレイにケーブル1本(もしくは無線)で接続してiPad動作をさせながらデスクトップPCとしても扱える、そんな未来が来てくれるんじゃないかなーっと、密かに期待をしています。
IPadはモバイルコンピューティングの未来であり、今最も面白いデバイスですので、便利になるかどうか?よりも、どんな風に便利に使ってやろうか?というマインドで使い倒してみてはいかがでしょうか。
それではー。